今最も注目されている力士、田子ノ浦部屋の新大関・高安が、
大関昇進後最初の舞台となる大相撲名古屋場所で、
八角部屋の北勝富士に敗れて初日を白星で飾れなかったですね。
ひょっとしたら、大関昇進後の最初の場所ということで、
高安はプレッシャーを感じていたのかもしれません。
まあ、過去にも同じように大関や横綱に昇進した直後の場所で、
いきなり負けてしまうという力士はたくさんいましたから、
仕方ないと言えば仕方ないでしょうか。
それに、対戦相手の北勝富士も先場所二桁の10勝を挙げた
若手注目株の一人でもあるので、簡単な相手ではなかったと思います。
大関の高安は、負けられないというプレッシャーがありましたが、
24歳の北勝富士にとっては当たって砕けろの気持ちで、
思いっきりぶつかっていこうと挑んできたはずです。
実際、初日の取組は、そんな2人の両極端な気持ちが、
相撲内容に現れたような取組になりましたからね。
最初の立ち会いの時に、高安は得意の右からかち上げようとしましたが、
北勝富士はそれをかわすように低い姿勢で当たってきたんです。
その結果、高安の右かち上げは空振り状態になり、
立て続けに受けた喉輪で体を起こされて左を差されます。
ここで、もう勝負あったという感じでした。
最後の土俵際で苦し紛れに首投げをしようとしたけど、
そのまま北勝富士に押し倒しで敗れてしまったんです。
初対戦ということで、難しい面はあったかもしれませんが、
全く高安らしさが見られず、ほぼ完敗と言える相撲内容でした。
また、大関昇進後の最初の取組ということもあり、
少し体が硬くなっていた感じにも見えました。
残念ながら、初日を白星で飾ることはできなかったけど、
まだ1敗で優勝するチャンスは十分にあるので、
気持ちを切り替えて頑張ってもらいたいです。
でも、ここで気持ちを切り替えることができなければ、
このまま連敗してしまう危険もないとは言えません。
終わったことは気にしたってもうどうにもならないので、
2日目以降の取組に集中してほしいですね。